大脳で呼吸筋を動かさないこと!
呼吸において、一番大切なことは楽であること。
呼吸は自然にできているのが一番だとも言える。
それは大脳で呼吸筋を動かそうとしないこと。
歌う為の呼吸法(腹式呼吸)を身に着けることも
小脳でできるよにすること。(その為の練習量)
(多くの運動は、大脳の無意識、小脳の自動からの動きが理想)
日常生活でも、あまり呼吸を意識し過ぎると
かえって不自然になって、息苦しさを感じたりすることもある。
歌唱時においても、吸気においても呼気においても
息苦しかったり、どこかが苦しかったり痛かったり
どこかに無駄な力が入ったり
どこかにつかえたような感じがするのは
全て不自然な呼吸だと言える。
その不自然さは、大脳からの指令によることが主な原因。
呼吸は歌う以前に、人間の生命維持に不可欠なもの。
それが苦しくては、そもそも歌うどころではなくなってしまう。
ここで大事な感覚は、自然で楽ではあるが常に無感覚ではない。
詰まり感・力み感・苦痛は、持続不可の感覚だが
時に、負荷・負担は、持続可能にする為に、受け止めて必要な感覚。
呼吸が苦しいなら
むしろ呼吸のことは全く考えずに歌った方がよい場合も。
呼吸を意識するなら
呼吸をすればするほど楽になるというイメージが大事。
呼吸が苦しい原因は多々あるが
多いのは息の吸い過ぎと力の入れ過ぎだろう。
息を必要以上に吸い込めば、それだけで苦しくなる。
息を吸い終わった時点で苦しさを感じるなら、
思い切って息を吸う量を少なくするべき。
息は保持することによる使い方が大事なのであって
量が大事なのではない。
そのような場合には
むしろ息を吸わないで歌い出す習慣をつけるといいかもしれない。
出だしで息を吸わなくても、意外と歌えるもので
慣れれば、必要な量だけ自然に入ってくるようになるもの。
機械的に、いつでも同じ呼吸をしようとすることは大敵。
24時間365日、同じ呼吸を続けている人なんていない。
それが歌うとなると、なぜか機械的な呼吸の繰り返しになってしまう。
その時に伝えたいこと、表現したいことによって
呼吸も自由に変化しなければならない。
表現は息を吸う時から始まることを忘れてはならない。
あなたは何を伝えるために、何を表現するために
今、息を吸おうとしているのでしょうか?
“息を吸うことも(音楽)表現”としなければならない。