呼吸と大気圧
大気圧とは空気の重さによる圧力のこと。
ところで、空気の重さを感じたことはありますか?
普通は「ない」でしょう。 空気はとても軽いものだから
重さなんてないんじゃあないかとさえ思える。
でも、 空気にもちゃんと重さがある。
1リットルで約1.5g・・・・やっぱりとても軽い
でも、地球を取り巻いている空気はとてもたくさんある。
地球を取り巻く空気の層の厚さは10kmにもなるので
私たちの頭の上に乗っている空気は何千リットルにもなるのです。
大まかに計算してみると、私たちの体にかかる空気の重さは
1cm2あたり約1kgになる。
ふつう手の平だけでも150cm2はあるので
私たちの手の平に乗っている空気の重さは150kgもある。
気圧にはいろいろな単位があり、
1cm2あたり約1kg、1kg重/cm2の気圧のことを
1気圧(1atom)、また
天気の世界ではhP(ヘクトパスカル)という単位を使い
1気圧は約1013hP。
ところで
呼吸の吸気は
大気圧(他力・神様のおかげ)で体内に空気が入るのです。
自分で吸ったから(吸気努力で)入るのではありません。
吐く時、肺の部屋を狭くして
大気圧よりわずかでも肺の内圧が大きくなれば
息は大気中に出て行きます。
直後に
肺の部屋を広げる(圧力が下がる)ことで、1気圧の力で入ります。
だから息は吐いてる限り、空気はどこまでも入ってきます。
吐き上手が吸い上手なのです。
産まれてくる時は、狭い産道を通って吐き出され
広い所に生まれ出て最初に大気圧より、空気の贈物を取り込み
そして産声を上げます。
死は吸気の後です。
吐けないと次の吸気ができないのです。